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Sandankyo Hotel

by koh

山奥のひなびた温泉

聖湖マラソンの後、雨で濡れた身体をさっぱりするべく、三段峡ホテルへ。
ここのホテルの趣が、非常に味わい深い。

温泉は熱すぎず、ぬるすぎず。
浴室の天井を仰ぐと、緑色の苔が所々に苔むしていて。

ギシギシと軋む床を踏みしめて歩く。
「小さな図書館」と書かれた看板がある部屋に入ってみた。


昭和の文学全集がズラッと並ぶ。
鴎外全集が全巻そろっているところなどは圧巻だ。

窓から木々の緑と清流をながめながら、本を読む。
贅沢な時間がゆっくり流れる。

昭和の文豪が、浮世の喧騒を離れて、静かに作品を編む。
そんな表現が似合う。

旅館の中で思わぬものに出くわした。
業務用のファミコンである。


その名はファミコンボックス
懐かしいソフトがたくさん遊べるようだ。

後日調べてみると、その昔、宿泊施設などにリースされたものだという。


旅館の女将さん(高下さん)はとても親切な方で。

三段峡の水を使ったアイスコーヒーと、橡の実を使ったお煎餅を売店で買った時、わざわざ離れの旅館の受付から駆けつけてくださいました。

橡の実は、はるか昔、このあたりが大飢饉に見舞われた際、橡の実が住民を救ったという言い伝えがあるらしい。

この橡の実は、栗によく似た形。

女将さんに、訪れるならどの季節が一番良いですか?と問うてみた。
新緑の5月か、紅葉が美しい秋が見頃とのこと。

また秋になったら絶対に来よう。
そう心に決めた。



koh
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